脳の謎(7/12) ~願望実現の正体~
脳の謎(7/12) ~願望実現の正体~

脳の謎(7/12) ~願望実現の正体~

 実は、ここで説明しておかねばならないことがある。そしてそれは、大事な脳の仕事の一つである。それは何か?「潜在意識」のことだ。以前、脳の謎(1)において、悟りの境地とは、「潜在意識に自由にアプローチできること」と話したが、実は、潜在意識に奇跡を起こさせる秘密がある。

 潜在意識には普段の生活で近づくことができない。普段の生活の中で、いろいろ頭の中で考えていることは、顕在意識である。潜在意識は心の中のさらに深層部だ。ここへは誰も自分の意思で行くのは不可能だし、行き方もわからない。しかし、「潜在意識を制する者は願望を成就する」とは、願望実現を掲げる学者の多くが言っていること。だから、学者は一生懸命に潜在意識への行き方を研究している。偶然たどり着くのではなく、定常的にたどり着く方法を。そして、「願いをかき消されないように潜在意識にすり込む」のだと。すり込みに成功すれば、その願いは必ず叶うという。アニキもそれには同感だ。

 潜在意識にすり込まれた願望は、脳を通して創造者へ伝わり奇跡を起こす。奇跡とは、普段では絶対不可能な願望が叶うことだ。そんな奇跡を起こすしくみだ。言わば潜在意識は、願い伝言板なのだ。なるほど、そのしくみは腑に落ちるのだが、現在ではその確実な方法がない。願望実現の本を読んでみるといい、大概が潜在意識へのすり込み方が書いてある。しかし、世の中の人の願いがほとんど叶ってないことを考えると、その「潜在意識にすり込む行為」はかなり困難だと言わざるを得ない。

 なぜか!アニキは言う。このような原理ではないかと考える。まず、潜在意識を黒板に例えよう。脳の中に小さな黒板があると思ってくれ。願いごとを頭の中で一生懸命願えば、その頭の中の黒板に願いごとが書かれる。一応、潜在意識には願いごとが伝わった状態だ。しかし、一瞬でも「ダメかもしれない」と考えると、すぐに最初の願い事は消されて、「ダメかもしれない」ということが黒板に上書きされてしまう。よって、「ダメかもしれない」ということが逆に願い事として叶ってしまうのだ。じゃあ、上書きされなければいいわけだが、願いごとが実現不可能なレベルの高いものであればあるほど、ちょっとした弾みに、「大丈夫だろうか」「ダメじゃないか」と心の中で思うと、「ダメじゃないか」という事が逆に叶ってしまう。物事を悪い方に常に考えてしまう人は、それが潜在意識に書き込まれて、それが叶ってしまい、「いつもツイてない」状態になってしまう。

 潜在意識という黒板は、ものすごく不安定な黒板なのだ。だから、一般ピープルが一途に願いごとだけを思い続けることが困難であるから、人は「努力」という形で自分に自信をつけてゆく。そう、「ダメかもしれない」という書き込みを極力減らし、願いごとが叶うという確率を上げていくのだ。それが努力の役割であり、願望実現とはそんなしくみだ。

 ここでもう一度、悟りと潜在意識の関係に戻ろう。悟りとは、潜在意識へ自由自在にアプローチできることだが、悟った人は何か創造主に伝えたいことがあると、脳に潜在意識という黒板を持ってこいと命令する。脳は即座にその黒板を差し出すのだ。本来の脳なら、「おまえが潜在意識にたどり着け」という態度なのだが、全面降伏した悟りの者には、潜在意識を「どうぞ」と差し出すのだ。これにより、容易に創造主とのコミュニケーションが取れると考える。もう、悟りの者の前では、脳は肉体の従者である。これが悟りの者の境地だ。

 どうだ諸君、「潜在意識への書き込み」が願望実現の一番の近道と言っておこう。そして、潜在意識へ書き込みしたあとに、それが消えないようにすること、そして、ずっとその書き込みが上書きされずに残すその方法を、世界中の科学者がこぞって研究しているのだ。

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